猫の適温・意外と知らない猫の季節ごとの適温や湿度や平熱がわかる!
目次
- ○ 愛猫と快適に過ごす為の猫の適温とは?
- ○ 猫にとっての快適な温度とは?
- ・扇風機のみでの暑さ対策はNG!
- ○ 猫にとっての快適な湿度とは?
- ○ 子猫、シニア猫で特に注意!
- ○ 暑がっている・寒がっているときの行動とは?
- ・暑がっているとき
- ・寒がっているとき
- ○ 愛猫の平熱を知っておくといい!
- ○ 快適な夏を送るためには
- ・水分も大切!
- ○ 【まとめ】猫にとっての快適な温度・湿度とは?
愛猫と快適に過ごす為の猫の適温とは?
ネコちゃんを飼う際には、温度や湿度に気をつけてあげる必要があります。
でも実際、何℃(何%)に設定するといいのか、よく分からないですよね…
この記事では、ネコちゃんにとっての快適な温度と湿度について、また、これから来る暑い夏を快適に過ごす方法などをお伝えしています。
「愛猫と快適に過ごしたい!」という場合には、ぜひ参考にしてみてくださいね!
猫にとっての快適な温度とは?
ネコちゃんにとっての快適な室温は季節によって多少の違いがありますが、
夏場は25℃前後
冬場は20℃前後
と言われています。
エアコンを上手に使って、温度管理をしてあげましょう。
なお、エアコンの設定温度を上記温度に設定するのではなく、あくまでも室温がそうなるように調整することが大切です。
また、床の近くは寒くなりすぎてしまうことがあるので、温度計を用いて、ネコちゃんのいる位置付近で測定しましょう。
「よく分からないな…」という場合には、人が快適と思う温度に調整してあげれば大丈夫です。
温度の感じ方には個体差もあるので、部屋の空調をととのえつつ、あまり冷えていない(もしくは暖かい)逃げ場所を用意してあげることも重要です。
扇風機のみでの暑さ対策はNG!
「電気代がかかるから…」「私はクーラーが苦手なの…」ということから、扇風機のみで暑さ対策を行っている方もいらっしゃいますが、ネコちゃんにとってはNGです。
というのも、人が扇風機の風を涼しく感じるのは、汗をかく動物だからです。
汗をかくことで気化熱が発生し、体温を下げることができるのですね。
ただ、ネコちゃんの場合には、汗をかくことができないこと(汗腺は肉球にしかありません)と、厚い毛皮を着ているために、扇風機でぬるい風を送っても全く効果がありません。
必ず、エアコンと併用して使用するようにしましょう。
猫にとっての快適な湿度とは?
ネコちゃんにとっての快適な湿度は、40~60%程度と言われています。
日本の夏はとても湿度が高いですので、体調が悪くなるだけでなく、カビやニオイの原因ともなります。
除湿器をうまく利用して適湿にするようにしましょう。
冬場に関しては、逆に湿度は低いことが多いです。
乾燥やウイルス対策として、加湿器を用いて湿度を上げるようにしましょう。
子猫、シニア猫で特に注意!
温度や湿度管理は全てのネコちゃんにおいて気をつけるべきですが、特に子猫やシニア猫の場合には、徹底をしましょう。
というのも、子猫やシニア猫は、うまく自分のいる位置を変えることができなかったり、体温調節がへたっぴなことが多いからです。
通常よりも少し温かく調整してあげたり、タオルやブランケットなどを用意してあげるといいですね。
赤ちゃん猫の場合には部屋全体の温度・湿度調整をするというよりも、ダンボールやサークルなどで囲った居場所のみをしっかり調整してあげれば大丈夫です。
暑がっている・寒がっているときの行動とは?
ネコちゃんが暑がっている・寒がっているときの行動を知っておくことで、早期に対策をすることができます。
暑がっているとき
ネコちゃんが暑がっているときには、
呼吸が速い
開口呼吸をする
体がのびている
お腹を出している
体をよくなめている
ぐったりしている
元気や食欲がない
といったことがみられることが多いです。
明らかにぐったりしていたり嘔吐や下痢などをともなう場合には、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
特に夏場の暑い時期には熱中症になるネコちゃんも多く、命に関わることもあるため、速やかな対応が必要となります。
寒がっているとき
寒がっているときによくみられる行動は、体を丸めることです。
『ニャンモナイト』という頭からしっぽまで全て丸めてまん丸になっている姿は、寒い時期によく見られます。
多頭飼いの場合には、身を寄せ合っていることもしばしばみられます。
また、毛布やお布団の上で寝たり、もぐっていることも多いです。
暑いときと同様、食欲や元気がなくなったりぐったりすることもあり、注意が必要です。
愛猫の平熱を知っておくといい!
ネコちゃんの行動に異変を感じた場合には、体温計を用いて熱を測ってあげるといいですね。
猫の平熱は38.3~39.0℃程度です。
「触った感じがいつもより熱い気がする…」と判断される方もいらっしゃいますが、基本的には触っただけでは体温は分かりません。
そのため、動物専用の体温計を用いて測るようにしましょう。
人の体温計でも代用ができますが、衛生的によくないこと、また、体温計の先端が硬いために体を傷つけてしまうことがあります。
動物の場合には、耳で測るもの、おしりで測るものが主流ですので、万が一のときのために1本用意しておき、普段から測っておくといいですね。
快適な夏を送るためには
快適な夏を過ごすためには、エアコンを用いて、上記の温度・湿度に整えてあげることが最も重要です。
留守中もつけっぱなしにしたり、タイマーでつくようにしてあげましょう。
また、遮光カーテンを用いたり、エアコンと扇風機・サーキュレーターを一緒に使用することで効率よく部屋を冷やすことが可能です。
玄関やお風呂場に行けるようにすれば、体をべたっとくっつけて体温を下げることもできますね。
水分も大切!
暑さ対策としては水分の確保がとても大切です。
水がない場合には容易に脱水症状を引き起こしてしまいます。
夏場は特に水分管理が重要で、
部屋のいろんなところに水を配置する
常に清潔な水を用意する
噴水タイプの水飲み器にする
水飲み器の素材や高さを様々用意する
ウェットフードやふやかしごはんを与える
ちゅーる水を用意する
など、たくさん飲めるように工夫してみましょう。
【まとめ】猫にとっての快適な温度・湿度とは?
ネコちゃんにとっての快適な温度は、夏場は25℃前後、冬場は20℃前後です。
また、湿度は40~60%程度に保つことで快適に過ごすことができます。
温度はネコちゃんが普段いる位置で温度計を用いて測定し、エアコンを用いてしっかり調整してあげましょう。
ネコちゃんは暑さ・寒さを言葉で伝えることができません。
しっかり様子をみて、今日から早速対策をしてあげましょう!
文:はな獣医師
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